イメージ、感情で選択肢を狭めてしまう…
風評被害という言葉が一番有名になったのはおそらく東日本大震災後であったと記憶しております。
2020年10月の現在では汚水処理に関して現場の漁師の方々は風評被害に繋がりうる汚水廃棄を懸念されております。
具体的な風評被害対策が必要とも彼らは訴えておりました。
やはり、数値では放射性物質が基準値以下と言われても、イメージ、感情で選択肢を狭めてしまう、その選択肢をさけてしまうという心と行動の動きを止めることは難しいのでしょうか。
『大腸カメラの検査は痛くて、つらくて、怖い』
当院は開院して2か月が経過しました。
この2か月で患者さんより伺っている言葉で、最もよく聞く言葉の一つが、
『大腸カメラの検査は痛くて、つらくて、怖い』
という言葉です。
すでに検査をしたことがある方なら100歩譲ってまだわかるのですが(いや、ホントはこれにも異論を唱えたいので後述します。)
今まで大腸カメラを行ったことのない方がそうやっておっしゃるのです。
お知り合いの方などから聞いた話とは思います。
おそらく、検査を受けたときにすごく痛くてつらかったのでしょう。
あるいは大腸検査をうける予定がある方への冗談のつもりでそうやっておっしゃっているのかもしれません。
先ほど、イメージや感情で選択肢を狭めてしまうという言葉を使いましたが、その言葉によって検査を受けなくなる可能性があります。
仲の良い方、友達、お知り合いの方などにお勧めの言葉があります。
もし過去に大腸検査で辛い経験をされた方がいらっしゃいましたら、
『大腸検査怖いで~。めっちゃお腹痛かったわ!あれはあかんやつや。』
とか言うのではなくて、
『君が病気だったらイヤだし心配だから検査受けないとダメだよ。』
絶対こっちの方がいい!
これは全国放送のドラマかCMで佐藤健さんあたりに言ってほしいですね。
検査の啓蒙って、最近は高橋秀樹さんが弁膜症のCMに出られていましたがちょっと方向性を変えてほしい。
あ。すみません。少し脱線してしまいました。
茶化した発言が病気の発見を遅らせる可能性もあります。
前述した、他院にて検査をうけてしんどかった方には消化器内科の医師として代わりに謝罪いたします。
一度当院の大腸カメラを受けられたらそのお考えも変わると思います。
そして、検査の不安を煽るのではなく、一度も検査をうけたことのない方がいらっしゃいましたら、少なくとも便の検査、検診をおこないつつ、大腸カメラの選択肢をなくさせないように宜しくお願いいたします。
当院は開院して2か月が経過しました。
当院は開院して2か月が経過しました。
患者さん、皆様のおかげで支えられております。
職員さんも私のような若輩についてきて頂き、本当にありがとうございます。
それでは、本年もあと50日をきりましたが、何卒よろしくお願い致します。