とし内科 はましげ先生インタビュー
令和7(2025)年2月13日

一般内科領域だけの診療では専門領域での診断、治療にやはり誤差が出てきてしまう。やはり皮膚科の専門の先生のご意見を聞かせていただいて、それで治療にあたって頂いた方がいい。
とし内科さんではこう患者様にお伝えすることもあると伺いました。その際に垣根なくとし内科田中院長よりご相談、紹介されているのがはましげ皮フ科クリニックの濱重純平先生です。
濱重先生は高知県出身の医師で、もともと姫路赤十字病院にて従事された後に太子町にて開業されました。
内科診療と皮膚科診療における、それぞれの立場からの最速の診断方法、および最適な治療の選択をしていただいているお二人にこの度は対談していただきました。

濱重純平先生

田中稔之
垣根のないお互いに通いやすい医院関係を保っていく
Q. 今回の対談の経緯を教えてください
当院では一般内科も内視鏡診療に合わせて行っており、症状が皮膚のみに出たとしても内科に来院される方も大勢います。その際含めて先生にご意見頂きましたり、紹介させていただきいつも大変お世話になっており対談を企画いたしました。
当院でも蕁麻疹診療や急に出た湿疹の診療は一部行っておりますが、やはり薬疹まで疑う重症の患者さんにつきましては先生のご意見を聞けて大変参考にさせて頂いております。

いえいえ、当院としてもご紹介頂いたからにはしっかりとした診断と治療を組み立てないといけませんし、日々緊張感をもって診療にあたっておりますのでいつでもお声がけください。
当院では「はましげ皮フ科に来てよかった」と満足してくれるように心がけておりますし、これだけ垣根のない今の状況が患者様のお悩みやお困りごとが早く解決できる環境に感謝しております。

Q. 太子町を選ばれた理由は?
僕は元々網干にあるツカザキ病院で働いていたというのが大きいです。ただ、昔からの考えで医師の少ない場所で診療を全般的に行いたいということも考えとしておりました。医師偏在問題は各地域にて現在も問題になっておりますので、太子町はその条件に当てはまっておりツカザキ出身ということもあり土地勘もありましたから、太子町を選びました。

姫路赤十字病院にて診療を行っている時に、開業のことを考えておりました。僕は出身が高知なのですが、どちらかというと妻の実家が近いというのがこちらで開業を決めた一因になりますね。
皮膚科は他の科と比べて、開業するドクターの多い科ではあると思います。太子町には皮膚科がまだまだ足りていなかったというのも開業を選ぶ地として地域貢献するに非常に意義深いと考え、決意した次第です。

Q. お二方ともモチーフキャラがありますが、こちらにはどういった意図が込められていますか?
僕は自分をモチーフに、来て頂ける皆さんがどういった医師に診療されるのかと一目でわかるようにハードルが下がるようにと、あのキャラクターにしました。作った当初は似ていないとのお声をたくさんいただきましたが、何かとホッとする人生を皆さんに提供する医師を表現できているかなと思い、僕は気に入っていますね。
ただ、今後法人化を考えておりますので一医師ができる範囲を超えた診療を考えておりますので、キャラクターは変わる見込みです。まだ思案中でありますので、また楽しみにしててください。

ハリネズミやドングリを模したキャラクターになっておりますが、特別にすごくそれらが大好きとか、大きなエピソードはないんですよ。ただ、大きな意義として病院に抵抗があるお子さんや来院への毛嫌いがある患者様にも受けれて頂けるような思いを込めてあのロゴになりました。やはり抵抗をなくして頂く要因と雰囲気を作ってくれている当院では大事なキャラクターになっていますね。



診療所でできうる精密検査の装備はアクセスの簡単な診療所が担う重大な責務である
Q. お二人のような診療所で、様々な精密検査を簡単に受けることができると伺いました
そうですね。当院では胃カメラ、大腸カメラを中心に健康診断で指摘があった精密検査項目での検査が組み立てていくことが可能です。それぞれ予約制ではありますが、Lineアプリを使用した胃カメラ予約は受診回数を減らすこともできて、ご好評いただいております。
採血検査や心電図、エコー検査は腹部、心臓、血管、甲状腺と即日対応できる検査も多いため、皆様のご希望に沿った検査を提供できるのは当院の強みかもしれませんね。

当院ではダーモスコピーという皮膚を拡大し、良性か悪性か判断する検査を行っております。ほくろなのか、悪性の疾患なのかを判別する簡易的な顕微鏡検査ですね。皮膚疾患は体表に疾患の見た目が露出していることもあり簡便ではあるものの非常に有用な検査です。
他には真菌と言われる水虫などの精密検査も行っております。こちらもその場で即日判断することが可能で、この診断をもって適した薬剤を選択できますので非常に有用な検査が可能ですね。

Q. 簡単に来院できる診療所でそれぞれの強みを生かした検査がすぐに行えるということでしょうか?
当院では内視鏡診療、はましげ先生の医院では皮膚疾患の顕微鏡検査と微細病変の診断が早くできるのは様々な技術の集約の成果ですね。様々な病院、特に基幹病院でも時間のかかるものですが、外注検査も含めますとかなりの検査項目があってここでは紹介できないものもありますね。

当院でも各種薬剤での反応として肝障害を採血でチェックしたりは必須の外注検査ですね。様々なバックアップ体制としての検査は当然の装備になっています。

Q. それぞれの医院さん同士で、患者様がどちらに行っても診断、治療できる部分もありそうですね
それにつきましては非常にはましげ先生にお世話になっておりまして。先ほども少し触れましたが、通常の蕁麻疹か薬疹かの診断が最も判断に迷う部分、或いは帯状疱疹といえど単純な内服および塗布剤での処方にて経過をみれるものもあれば、やはり一度は皮膚科の専門医の先生のご意見を伺いたいものなど様々です。

肝障害についてはやはり田中先生のご意見を僕は聞いてみたく、こちらはこちらでお世話になっております。
水虫治療薬を中心に皮膚科では治療に長期の内服期間を設定しないといけないものもあり、先生の所で行われている腹部エコーを頼りに紹介させていただいております。

そうですね。肝障害におきましてはいずれの薬剤でも常につきまといますもんね。

垣根なくお互いに紹介しあえるというのは患者様にとってもかなりの利点ですし、ハードル低く受診頂ける我々のような診療所には早めに受診頂きますと、早めに治すことができる可能性もありますのでお気軽にご相談いただければと思います。



医院の特性を活かした幅広い診療と、強みを生かした奥深い診療の両方を掛け合わせる
Q. それぞれの医院の得意とする疾患や医院の売りなどがあれば教えてください
当院は~内科とおなかのクリニック~です。
実際の所、内視鏡診療で診断するというのは最終的な判断になりますのでまずはしっかりと問診をさせて頂きます。時折、この話が長いようで次以降の患者さんを待たせてしまうこともあるのですが、それは申し訳ございません。通常の内科の疾患に加えて全身からくる胃腸症状などをお話しから十分に推測したりできることも多いのです。
ただ、内視鏡をしっかり受けて頂いたのちに得れる安心感は非常に皆様に有意義であるとも考えておりますので、抵抗のある方、今までの内視鏡が辛かった方は逆に是非当院にて検査されてみてはいかがでしょうか?

当院では年間通しての疾患で、アトピー性皮膚炎や乾癬を中心とした慢性疾患の診療に力を入れております。
最近は薬剤の開発にて各種いろんな治療方法が選択肢として増えてきておりますので、お気軽にご相談ください。
また、夏場の虫刺され、日焼けなども簡単に思わず、早目の当院での介入で後の皮膚症状が変わることも多々ありますし、冬場の乾燥性の湿疹や低温やけどなどを含めた小さなお悩みのご相談も承っております。いずれにせよ、ご自身の判断にて経過をみていて治るまで時間がかかってしまっているお悩みなども当院にてお聞かせください。

Q. 保険診療ではできない部分の介入はそれぞれいかがですか?
当院では健康診断を中心に、企業健診、就業前健診、がん検診なども承っております。こちらは予防医療の第一歩で、最も重要な医療介入のひとつなんですが、結構ないがしろにされている方も多いので啓蒙をしっかりと行っていきたい所です。
あと、まだ実装できておりませんが、ダイエット外来も考えております。栄養士と医師、フィットネスクラブとコラボを行い健康的に痩せていくプログラムの作成中でありますので、また今後の報告を待っていてください。

当院の自費診療はほくろやシミを消す治療を行っております。レーザーを使用してそちらを消す治療ですね。プラセンタ注射も行っておりますので、またご興味あればお問い合わせください。

地域の皆様に支持されて基礎を築き、今後も盤石な医療を提供する
Q. 最後に患者様皆様にメッセージをお願いします
医院開業から皆様にご愛顧頂きまして4年になりました。患者様におきましてはたくさんの方に御来院、御支持頂きまして感謝申し上げます。職員の皆様につきましても日々従事していただきホスピタリティのある医療提供、およびその体制構築を維持できており感謝を申し上げます。まだまだ医院の発展はこれから進んでいきます。
ホッとできる人生を過ごせる一助として診療を頑張ってまいりますので、今後とも何卒宜しくお願い致します。

ここ太子に皮膚科を開業して、昨年4周年を迎える事が出来ました。太子町の方だけでなく、たつの・姫路など様々な地域の方々にご来院頂き、支えていただいており感謝申し上げます。そんな中、こんなところに皮膚科があるなんて知らなかったというお声も多数いただき、少しずつ周知を広げていけていることにも感謝しております。
なんでも構いません。皮膚のことでお悩み、困りごとがあれば是非お気軽にいらしてください。

今日は「とし内科院長 田中稔之先生」「はましげ皮フ科クリニック 濱重純平先生」のお二人をお招きし、対談を行って頂きました。
この度はインタビューありがとうございました。
