こういう症状ありませんか?
- ●みぞおちの上あたりがジンジンする
- ●胸に不快感がある
- ●酸っぱいものがこみ上げてくる
- ●胸が熱い
- ●背中が張る
「胸やけ」は様々な病気の可能性があります。
上記の症状が少しでもある方は、早めに医師の元で治療が受けられるクリニックを受診しましょう。
- 1「胸やけ」の原因
- 2「胸やけ」から考えられる病気
- 3検査方法
- 3-1胃カメラ検査
- 4検査方法
- 4-1薬物療法
- 5胸やけの際は当院へお越しください
1.「胸やけ」の原因
胸やけの主な原因は、胃酸の逆流です。それに関連する原因としては主に6つあります。
病気の可能性
ただの胸やけと思われる方も多いかと存じますが、実は何らかの病気が潜んでいる可能性があります。「逆流性食道炎」「食道がん」「慢性胃炎」など、様々な病気の可能性があるので、早めに医師の元で治療が受けられるクリニックを受診しましょう。
胃に刺激を与えるものの摂取
喫煙やチョコレート、赤ワイン、コーヒー等のカフェインが含まれるもの、赤身肉、揚げ物などの食事は「下部食道括約筋(食道の下部にある小さな弁)」の働きを低下させ、開くべきでない時に開いてしまい、予期しない胃酸の逆流から、胸やけを起こすきっかけになります。
消化が難しい食べ物の摂取
通常約3~5時間で消化活動が終わるにも関わらず、油脂分やタンパク質を多く含む食べ物(肉やバターなど)は消化に約5~12時間程度かかってしまうため、胃の内容物が逆流する恐れがあります。
暴飲暴食
消化の難しい食べ物の摂取と同様に、多くの食べ物を摂取してしまうと、それに乗じて胃酸も多く分泌されます。胃酸には塩酸が含まれていることから、ゲップなどによって食道に胃酸が逆流した際に、食道の粘膜を刺激し、胸やけを引き起こしてしまいます。
腹圧の上昇
肥満や妊娠、補正下着やベルトなどによる過度な締め付けにより、腹圧が上昇すると、胃の一部が横隔膜からはみ出してしまうことから、胃の内容物が逆流する可能性が上がり、胸やけに繋がります。
過度なストレス
人は、活動中には交感神経が働き、リラックスしている時に副交感神経が働きます。副交感神経が働いている時に、腸や胃の活動を行い、胃の消化した内容物の移動、腸内の便やガスの排出を行っています。しかし、過度なストレスを受けた時、交感神経が優位になってしまうため、胃の内容物はそこに停滞してしまいます。そのため、胸やけなどの逆流性食道炎が悪化してしまいます。
2.「胸やけ」から考えられる病気
2-1.逆流性食道炎
逆流性食道炎とは、胃酸が逆流し、長い時間胃酸に免疫のない食道の粘膜に触れ続けることで炎症を起こす病気です。また、この逆流性食道炎は生活習慣に原因があることが多いため、薬物療法と生活習慣の見直しを並行して治療を続け、再発防止に取り組むことが重要です。
2-2.食道がん
食道とは、口から胃までを繋ぐ、頸部食道・胸部食道・腹部食道全てを指す消化管の一部です。そして、食道がんは3つあり、アルコールや喫煙などで発症する一般的な食道がんを「扁平上皮がん」。粘膜下層までに留まるものを「表在型食道がん」。より深い階層まで広がっているものを「進行食道がん」と呼びます。
2-3.慢性胃炎
胃炎は、胃の粘膜に炎症が生じた状態です。急性胃炎と慢性胃炎に区別されます。このうち、慢性胃炎の原因の大半は「ピロリ菌」の長期感染によるものだとされています。慢性胃炎による炎症の進行は穏やかな場合が多く、無症状のことがよくあるため、定期的な検診が必要です。
2-4.機能性ディスペプシア
機能性ディスぺプシアとは、みぞおちの痛みや胃もたれ、満腹感などを繰り返し感じながらも胃カメラ検査などで見つけることができず、消化器内科以外では適切な診断や治療が困難な疾患です。命に関わるような病気ではありませんが、症状が重い方が比較的多い場合があるので、上記のような症状がある方は、当院の診療を受診しましょう。
2-5. 胃・十二指腸潰痛
胃・十二指腸潰痛とは、胃酸によって胃や十二指腸の粘膜の表面の組織が剥がれ落ち、一部が欠損した状態を言います。本来であれば、食べ物を消化するために使われる胃酸が、何かしらの要因で胃・十二指腸の組織すらも消化してしまう疾患です。放置し重症化してしまうと、吐血や、胃・十二指腸に穴が空いてしまう可能性もあるため、早期発見・早期治療が必要な疾患です。
2-6. 胃がん
胃がんは、胃の内側の粘膜に萎縮が起きることによって胃炎が生じ、がん組織へと遷移し広がっていくことで発症する疾患です。胃カメラ検査で診断することが難しい場合があることから、症状が現れる前の検査が重要です。
3.検査方法
3-1.胃カメラ検査
胃カメラ検査とは、口・鼻から消化管へ、胃内視鏡という先端にカメラが付いている細長いチューブを挿入し、胃内や食道、十二指腸を直接観察することができる検査です。
ご来院頂いた後の検査手順は以下の通りです。
- STEP1受付をお済ませください
- 受付後、初診の方はまず診察となります。
- ※LINE予約での胃カメラ、17時から胃カメラなどもおこなっております。
LINE予約はこちらから
- STEP2検査準備
- 検査室へ移動したら消泡剤(胃内の泡を消すための白い液体)を飲みます。
- STEP3麻酔
- のどにゼリー状の麻酔を1~3分程度留めた後、飲み込みます。経鼻方式の場合は、鼻の奥にも麻酔を流します。
ご希望の方は、鎮静剤を注射致します。
- STEP4検査
- マウスピースをくわえて頂き、胃内視鏡を挿入します。
検査時間は5~15分程度で終了します。
- STEP5検査終了
- 検査後に30分程度安静にします。
※組織検査を行った方のみ:後日組織検査の結果をご報告します。
当院の胃カメラ検査の詳細は下記よりご確認ください。
胃カメラ検査の方法・流れ
4.治療方法
4-1.薬物療法
胸やけで「苦しい」と感じる方は、まずは胃カメラ(胃内視鏡)検査を行ってください。胃カメラ検査で、生体検査が必要と診断され、どんな疾患が原因か判明した方は、治療を行いましょう。
●胸やけの原因が逆流性食道炎・慢性胃炎の場合
使用される内服薬は、「胃の分泌液の生成を抑制する薬剤」「胃の粘膜を保護する薬剤」「胃腸の運動を促進させる薬剤」などがあります。症状や他の疾患によって内服する薬剤が異なるため、ご相談しながら内服する薬剤を決めさせて頂きます。
慢性胃炎の場合、「除菌剤や胃の炎症を抑制する薬剤」を服用して頂く場合があります。
●胸やけの原因が機能性ディスペプシアの場合
食べ物を食べる際、胃壁が広がることで食べ物を溜め込み、消化した後に十二指腸へ送り出します。その一連の胃の動きの異常に対して服用する薬剤が「消化管運動機能改善薬」です。また、「胃の分泌液の生成を抑制する薬剤」を服用して頂く場合もあります。
●胸やけの原因が胃・十二指腸潰瘍の場合
胃・十二指腸潰瘍の症状は「胃酸分泌抑制薬」「胃粘膜保護薬」などの薬物療法で改善することができます。また、ピロリ菌感染による症状の可能性もあることから、ピロリ菌の除菌に完了することで、炎症や潰瘍の再発を抑制することができます。
5.胸やけの際は当院へお越しください
胸やけの症状がある方は、その原因が何かの疾患である可能性があります。自分は大丈夫だ、と放置していると、その内に潜んでいる疾患が重症化してしまう可能性があります。
少しでも症状がある方は早めの段階で当院を受診しましょう。