【太子町の胃がんリスク検診】

ピロリ菌「陽性or異常」と言われたら?

検査タイプ別の次の行動と胃がんリスクを解説

「健康診断でピロリ菌がいると言われた」
「バリウム検査で『萎縮性胃炎』と書かれていた…」

兵庫県揖保郡太子町にお住まいの皆さま、検診結果を見て「すぐに治療が必要なの?」「胃がんになってしまうの?」と不安を感じておられるかもしれません。

実は、「どのような検査で指摘されたか」によって、次に取るべき行動が少し異なります。 しかし、どのパターンであっても共通して言えるのは、「放置せず、適切なステップを踏めば胃がんリスクは確実に減らせるということです。

今回は消化器病専門医が常駐している「とし内科 太子本院」が、検診タイプ別の正しい対処法と、保険適用で治療を受けるための重要ルールについて分かりやすく解説します。

 

1. あなたはどのタイプ?検査種別で変わる「次の行動」

検診でピロリ菌や胃の異常を指摘された場合、大きく分けて2つのパターンがあります。お手元の結果用紙を見ながら確認してください。

タイプ1【血液検査・呼気検査】で指摘された方

  • 血液検査(ピロリ菌抗体検査): 「陽性(+)」または「高値」
  • ABC検診(胃がんリスク検診): 「B群」「C群」「D群」

⇒上記の方は、ピロリ菌が胃の粘膜にいる可能性が高いけども、胃の現在の病気に関してはまだ全然どういう状態かわからない状態になります。ですので、、、

【次の行動】
まずは「胃内視鏡検査(胃カメラ)」を受ける必要があります。 血液検査だけでは、「胃の中がどうなっているか(胃がんがあるか)」までは分からないため、いきなり除菌薬を飲むことはできません。まずは胃カメラで現在の胃の状態を確認することがスタートラインです。

 

タイプ2:【バリウム】で指摘された方

バリウム検査(胃部X線): 「萎縮性胃炎」「胃透視異常」「要精密検査」

⇒上記の方は、胃の粘膜においてピロリが悪さしていそうな粘膜をお持ちであるが、ピロリ菌自体が本当にいるかどうかの証明がなされていない。状態になります。

【次の行動】
ここにはある程度パターンがあって、胃カメラで再検査を行う必要があるパターンと、 血液検査の追加や、尿素呼気試験など他の検査が推奨されるパターンがあります。一度健診でのバリウムの検査結果を必ず持参して、とし内科に御来院ください。

 

タイプ3:【胃カメラ】で指摘された方

人間ドックなどで胃カメラを行い、その場で医師から「ピロリ菌がありそうだね」「慢性胃炎があります」と言われた方が該当します。

【次の行動】
すでに胃の中の確認は終わっていますので、「ピロリ菌が本当にいるかどうかの確定診断」
を行い、陽性であれば「除菌治療」が推奨されることが多いです。

 

2. 【重要】保険適用で治療を受けるための「絶対条件」

「菌がいると分かっているなら、カメラを飲まずに薬だけ欲しい」 そう思われる方も多いのですが、日本の保険診療ルールでは以下の条件が定められています。

ピロリ菌の検査・治療を保険適用で行うには、「胃内視鏡検査(胃カメラ)」を行い、「慢性胃炎(ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎)」などの確定診断がついていることが必須条件です。

つまり、胃カメラを受けずに薬だけ処方することは、保険診療では認められていません。(自費診療となります) これには、「除菌前に、胃がんや胃潰瘍などの重大な病気が隠れていないかを必ず確認し、見逃しを防ぐ」という医学的に重要な目的があります。

 

3. そもそもピロリ菌とは?感染リスクと関連する病気

感染の原因は?

ピロリ菌は、免疫が未熟な幼少期(5歳くらいまで)に口から感染します。主な感染経路は、井戸水などの生活用水や、感染している親から子への口移しなどの家庭内感染と考えられています。大人になってから感染することは稀です。

胃がんだけじゃない?ピロリ菌が引き起こす病気

ピロリ菌感染を放置すると、胃の粘膜が薄くなる「萎縮性胃炎」が進行し、以下のような様々な病気のリスクが高まります。

  1. 胃がん: 胃がん患者の90%以上はピロリ菌感染者と言われています。
  2. 胃潰瘍・十二指腸潰瘍: 再発を繰り返す原因になります。
  3. 胃MALTリンパ腫: 胃にできる悪性リンパ腫の一種です。
  4. 特発性血小板減少性紫斑病(ITP): 血小板が減り、出血しやすくなる血液の病気ですが、ピロリ菌除菌により改善することがあります。

これらのリスクを断ち切るために、「除菌治療」が非常に有効なのです。

4. 当院での検査・治療の流れ

太子町の「とし内科 太子本院」を受診された場合の流れをご紹介します。

STEP1:受診・予約

まずは検診の結果用紙をご持参の上、受診してください。 (Web予約やお電話での予約がスムーズです)

【WEB予約はこちら】

STEP2:胃内視鏡検査(胃カメラ)

(パターンAの方・半年以内にカメラを受けていない方) 胃の内部を観察し、胃がんや潰瘍がないか、慢性胃炎があるかを確認します。 当院では、「鎮静剤を使って眠っている間に終わる検査」や、嘔吐反射の少ない「経鼻内視鏡(鼻からのカメラ)」に対応しており、苦痛の少ない検査に力を入れています。

STEP3:感染の有無の確認(確定診断)

胃カメラの所見や、必要に応じて行う精密検査(呼気検査や便検査など)で、現在ピロリ菌に感染しているかを確定します。 

※検診ですでに「陽性」かつ「胃カメラで胃炎あり」と診断されている場合は、そのまま治療へ進みます。

STEP4:除菌治療(一次除菌)

1週間、朝と夕方の2回、お薬を飲むだけの治療です。 (胃酸を抑える薬+2種類の抗生物質のセット) アルコールの摂取を控えるなど、服用中の注意点もご説明します。

STEP5:判定検査

お薬を飲み終わってから約4週間以上あけて、「菌が消えたか」を確認します。 主に便の検査や「尿素呼気試験」という、袋に息を吹き込むだけの簡単な検査で行います。ここで陰性なら治療完了です。

 

5. よくある質問(Q&A)

Q. バリウム検査で異常が出ましたが、胃カメラは必須ですか?

  1. はい、必須です。 バリウム検査で「萎縮性胃炎」などを指摘された場合、高い確率でピロリ菌感染が疑われますが、確定診断にはなりません。また、バリウムでは早期の胃がんを見つけにくいこともあるため、必ず胃カメラでの精密検査が必要です。

Q. 抗体検査が「陽性」でしたが、今はいない可能性もありますか?

  1. あります。 血液検査(抗体検査)は「過去に感染していたか」を見る検査でもあります。過去に自然排出されたり、別の抗生物質で偶然除菌されていたりする場合でも「陽性」と出ることがあります。だからこそ、「現在、菌がいるか」を確かめる呼気検査などの確認検査が必要なのです。

Q. 除菌すれば、もう胃がんにはなりませんか?

  1. リスクは下がりますが、ゼロにはなりません。 除菌によって胃がんリスクは3分の1から4分の1程度に下がると言われています。しかし、すでに広がってしまった「萎縮性胃炎」はすぐには元に戻らないため、除菌後も年に1回の定期的な胃カメラ検診を受けることが大切です。

 

検診での指摘は「健康長寿」になれるきっかけです

検診で「異常」と書かれていると怖くなってしまうものですが、ピロリ菌は「検査をして、薬を飲めば退治できる」細菌です。 適切なステップを踏んで除菌をすれば、将来の胃がんリスクを確実に減らすことができます。

「カメラが怖いから」と先延ばしにされている方も、まずは相談だけでも構いません。 兵庫県揖保郡太子町の「とし内科 太子本院」では、患者様の不安に寄り添い、苦痛の少ない検査と丁寧な説明を心がけています。姫路市やたつの市からもアクセスしやすい場所にございますので、お気軽にご来院ください。