逆流性食道炎とは?

逆流性食道炎は、胃酸が食道に逆流することで炎症が起こる病気です。代表的な症状は「胸やけ」や「すっぱい液が上がってくる感じ(呑酸)」で、夜間の咳や喉の違和感の原因になることもあります。
症状が続くと生活の質に大きく影響するため、早めの対処とご家族の理解が大切です。

悪化を防ぐ生活習慣

ご家族の協力で、症状の改善につながることがあります。日常生活のちょっとした工夫がポイントです。

  • 食後すぐに横にならない(就寝の2時間前までに食事を済ませる)
  • 脂っこいもの・カフェイン・アルコールを控える
  • 寝るときは背中を少し高くして眠る(クッションやベッドの角度調整でOK)
  • 暴飲暴食を避け、腹八分目を心がける
  • 適度な運動で体重を管理する(肥満は症状悪化の大きな要因になります)

薬だけで大丈夫?

治療の基本は胃酸を抑える薬ですが、薬だけに頼ると再発しやすいのが現実です。
体重管理や姿勢の工夫が欠かせません。

症状が軽くなっても生活習慣を続けることで、再発予防になります。

医師の指示のもと、薬の種類や量は定期的に見直すことが大切です。

*とし先生からのワンポイント*

逆流性食道炎は薬で治りますか?という質問をよくいただきますが、答えは【治りません】になります。逆流性食道炎の薬は一時的に症状を改善させるだけです!十分に注意ください。

ご家族ができるサポート例

「ちょっとした声かけ」が大きな安心につながります。

  • 食事内容の見直しを一緒にする
  • 食後の過ごし方に気を配る(すぐ横にならないよう声かけ)
  • 「胸やけ大丈夫?」と気遣うだけでも安心感に
  • 外食や飲み会の際に、無理しない選択をサポートする
  • 枕や寝具の工夫を一緒に考えてあげる

よくあるご質問(Q&A)

Q. 子どもにも遺伝しますか?
→ 直接的に遺伝する病気ではありません。ただし、体質や生活習慣の影響で起こりやすい家族傾向はあります。

Q. 薬はずっと飲み続けるの?
→ 症状や再発の有無によって異なります。医師の指示のもと、定期的に調整することが大切です。

Q. どんなときに受診したほうがいい?
→ 胸やけが長期間続く場合、夜間の咳が頻繁にある場合、また食事がしみるような感覚があるときは早めに受診をおすすめします。

まとめ

逆流性食道炎は薬だけでなく、家族の理解とサポートで改善・再発予防につながる病気です。
「無理しない」「声をかける」「一緒に工夫する」――そんな日常の積み重ねが、安心につながります。